本いろいろと退化した脳

読書月間と銘打って予約した本や希望の本を5冊も借りてきてある。

「福袋」 朝井 まかて 8つの短編集 よかった。
「デンジャラス」 桐野 夏生 谷崎潤一郎を巡る女性たちを3番目の奥さん松子の妹の視点で描いている。

と、ここまでは面白くてずんずんと読み進んだ。

米沢穂信の2冊 「満願」と「王とサーカス」を読みだして、共に読んだことがあるなあと思った。
借りてきた記憶はないし、自分で本も買っていないので不思議に思いつつ念のためと自分の記録を検索した。
2017年には該当なし。
2016年で検索したら何と、11月から12月に借りて来てある。
途中で放棄したとも書いてないので一応最後まで読んだのだろうが、感想も書いてないので印象が薄かったのだろう。

それにしてもまだ1年も経っていないのに読んだ本を失念するとは・・・
やはり老化・退化が始まっているのは間違いない。


後の一冊は宮尾登美子の「天涯の花」。

これはNHKテレビ 新日本風土記「四国山地」で、石鎚山と剣山を見て、ずっと昔にこのどちらかの山の神社の神官の家へ貰われていった少女の話を本で読んだことが思い浮かんだのである。

本の題名も作者も覚えていないが昭和30年代の険しい山の中で暮らすという事だけを頼りにし調べた。

石鎚山が登場する小説では天童荒太の「永遠の仔」だった。
剣山に関係する小説では宮尾登美子「天涯の花」だった。

剣山の方だった。
これはもう一度読んでみたいと、借りて来たのだから再読でも納得済みである。

寂しい山の中で彼女が癒される花や植物たちのうちキレンゲショウマ。
その当時はどんな花か今のように検索すればわかる時代ではなく、表紙の絵で見るだけだった。
改めて見ると神々しいばかりの花である。

天涯の花のキレンゲショウマ


こうして読書月間は過ぎ去っていく。

予約資料が用意できました

金曜日に図書館から「予約の資料が用意できました」とメールが来た。
その中に「お待ちの方も多いのでなるべく早くご来館ください」との追記があった。

「22日(土)に伺います」と返信し、22日午後にアッシー君を頼んで行った。

先週借りた中の2冊は返却し、用意できたという本「BUTTER」の手続きをしていたら、ほかのお姉さんが予約本の棚からもう一つ頼んであった本も取り出してくれた。
佐藤 正午の「月の満ち欠け」である。

最近いやらしい性格が出て、直木賞候補が決まるとその時点で図書館にあるかどうか確認して、図書館自体に在庫がなければあきらめる。
貸出可能なら行って借りてくるし、貸出中ならネットで予約を入れて置く。

自分的には柚木麻子「BUTTER」がイチ押しだと思ったのだがすでに予約者が3人いた。それでもいいやと頼んでおいた。
候補に挙がった時点(6月半ば過ぎ)で佐藤正午「月の満ち欠け」は図書館になかった。
「なんだなんだ」と思いながら「直木賞受賞時にこの本が無かったらちょっと恥ずかいのではないか。その内には購入するだろう」としばらく待って検索したらあった。
誰も借りていないので翌日行ったら「アウト」一日違いで誰かが借りて行った後だった。
ここで予約を入れた。
直木賞が発表されるちょっと前である。

制限は2週間だから遠からず自分の所へ回ってくるとは思っていたが、まさか今日2冊とも借りられるとは・・・

この点に関して今日22日はラッキーだった。
希望した本が2冊


暑くても食欲があるので元気で過ごせているのが幸せである。
ラタトゥイユをのせて食べる

「植物図鑑」 有川 浩

先だって「足元の小宇宙」という番組を観た。(見せて貰った)

若いころから絵本作家として頑張って来られた方が80過ぎた今も現役で頑張っておられる。
しかもその描かれる絵というのが、我々から見たらただの雑草と思えるようなものたちを季節や日々を変えて観察しておられ、その様子を1年間張り付いてドキュメンタリーにした番組だった。


それが頭に残っていたのか、図書館で手に取ったのが「植物図鑑」という小説である。
植物図鑑有川浩

これは有川浩が携帯小説サイトで発表したラブコメものだそうである。

だから男女二人のなれそめなどは年寄りには「なんだ、それは!」と言うようなのであるが、題名のごとくこれは植物図鑑で、いつの季節にそこいらの道端などで採集でき、しかも食べることが出来る植物がずらりと並ぶのである。

たとえて言えば、フキノトウ・蕗・ツクシからノビル・セイヨウカラシナ・タンポポ等々。

男性がそれらの採集や調理もすべてやり、女性はそれを食べる。
そして徐々にそれらの植物を食べることと彼とを好きになっていくというのである。

写真と共にそれらを使ったレシピも少々。
「ノビルのパスタ」「ヨモギのチヂミ」「タンポポの花の天ぷら」スベリヒユは茹でこぼしてから沈味噌和えだった。

頻繁に「雑草という名の植物はない」という言葉が飛び散っていた。

感心しながら読んだ本だが、いわゆる雑草はやはり愛せないな。
畑にいっぱいあるのだ!

あらら、映画化もされてる。


朝井まかて「銀の猫」

朝井まかて「銀の猫」
江戸時代の介護の小説である。
主人公は離婚歴のある25歳のお咲。
毒親である母のせいで借金を抱え、その返済と生活のために介抱人という割のいい仕事を、口入屋を通して請け負っている。

介護は現代日本人が人ごとではなく、いずれは直面するだろうとても身近な問題だなのだが小説では舞台を江戸時代にもっていく設定が巧みである。

登場してくる老人たちは曲(くせ)者で、個性豊かである。(この人物は誰にやらせたらいいかなあなどとドラマのキャスティングまでしてしまう)
また周囲の人物たちも等身大で描かれている。
口入屋の夫婦は儲(もう)け話に貪欲で、利にさとい。だからといって人情がまるでないわけでもない。
一筋縄でいかない人たちをお咲は心から介抱するので、その良さを伝え聞いて口入屋へ指名して来るほどである。

やっとの思いで稼いだ金をくすねて平気な母親に、「おっかさん、お願いだからいなくなって。あたしの前から消えて」と時に願わずにいられぬ切実さの中で生きている主人公に「ああ、無理もない」と共感するのである。

望まれて嫁いだ先で舅だけは心を通わせることが出来た。
母親が金をせびりに来ていたことが分かって離縁されたときに舅がくれた小さな銀の猫。
それを懐に入れて持ち歩き、堪えなければいけない時などにギュッと握りしめる。

それがこの本の題名になっているのである。

オール読物に連載された8遍をまとめたこの本。
絶対にお勧めできる。


ずっと前にお絵描きした七夕飾り。
Word絵たなばたまつり

本読み、遅々として進まず

5月27日に3冊の本を借りてきた。

このミステリーがすごい!2017 海外部門 第1位
という帯に惹かれて上下もの「熊と踊れ」 スエーデンの作家の作品と
「平成二十年度代表作時代小説」 今回は「町屋の情け、宿場のえにし」というサブタイトルである。
17人の今を時めく作家たちの短編作品集である。


最初に「熊と踊れ」から読み始めた。
上巻の半分もいかないうちに2週間が過ぎ返却日が来てしまった。
つまらない事はないのだが、さっと読み飛ばせないのである。

仕方がないので継続して貰うように行ってきた。

その後は時代小説の方へ浮気をしているのだが5日間過ぎてもやっと4編しか読んでいない。
床に入ってから本を開くのだが、すぐ眠たくなるのである。

次の返却日は17日。読んでから返せるかなあ。



開花するころに雨だといけないので明日咲く花を予測して、ビニールの袋で雨除けをしてやる。
7日に予測したのが3個。
8日に授粉をしに行ったら葉っぱの陰で合羽を着ていない花が一つ・・・

さて結実は如何に?
明日咲く花を予測して

「七人の敵がいる」

「七人の敵がいる」 加納朋子著。 
七人の敵がいる


著者の後書きによればPTA小説だそうである。

バリバリのキャリアウーマンのお母さんが子供の小学校入学から卒業までの間のPTA活動その他、ボランティアでやらなければならないお仕事の数々とその活動についてのお話である。

学校の保護者会・3年生までの学童保育の父母会・子供会・スポーツ少年団の保護者会に地域の自治会の役員などなど。
役員選出の会合で、開口一番「無理です」と言ってひんしゅくをかう。

本の編集者という仕事柄、昼間に時間を取ってPTA活動をするなんてそもそも無理な事なのだが、どうしてもやらなければいけない時はどうするか?

夜の接待の食事会までにPTAの集会を済ませてという心づもりだった彼女は、ピッカリ光るようなスーツを着用して行って周囲から一人浮く。
などのことは日常茶飯事である。



昔むかしにこうした役員をいかに逃れるかを考えていた自分がいた。
家で内職をしていただけなので時間は何とかなるのだが、何しろ対外的なことなど全く知らない。
ただの使い走りならいいのだが、学級委員で出て行ったらとんでもない役が当たったりして不安で不安で困ったこともある。

この小説の主人公はそのキャリアを活かして使いっ走りを上手に使っていくのであった。

子供が母親のことをモンペと言われているのを聞いて
「母さん、モンペってなあに?」と尋ねる。
「モンペってねえ」と衣類のことを説明をしたら、数少ない友人が「あなた、モンスター・ペアレントということだよ」と大笑いされた。

等々、面白い、可笑しい。

今では笑って読んでいるのだが、今こうしたことに携わっている人にとっては切実な話だと思う。

すご過ぎて・・・「蜜蜂と遠雷」

「蜜蜂と遠雷」
「早く読んで後の人に回してね」と言われ、「はい、はい」と返事をしたけどそんなにするっと読める本ではなかった。

どう言ったらいいのか。
読み飛ばせないのである。

国際ピアノコンクールでの出場者・審査員・ピアノ演奏曲などなど、それぞれの心持や演奏された曲の表現の仕方まで書かれている。
書類審査で落ちた人を救うためのオーディションから始まり、一次予選に約90名が決められた課題の中から3曲を20分以内で演奏する。5日間要する。
2次に進めるのは24名。
ここでは時間制限は40分で新しく作曲された課題曲(全員共通)を含め最低4曲。
3日間。

3次予選には12名選ばれ、演奏時間は1時間がリミットで1次、2次で演奏した曲は除いて自由にリサイタル形式で行う。

今やっと3次予選ののところまで来たところである。

この本には仮想ではあるが、第6回芳ケ江国際ピアノコンクールの課題曲が書かれており、小説に出て来る主な出場者の4名の1次から本選までに演奏される曲も並べてある。

自分は音楽は全く知らず、わずかに作曲者名を少し知っている程度であるから、作者が演奏された曲がどんなふうなのかを表現しているのだが、現実にはわからないのであった。

それが、びっくり!
出版元(幻冬舎)の依頼を受けて、この本に書かれている出場者が演奏した曲をずらりと並べてナクソス・ジャパンのミュージックライブラリーが第一次予選プレイリストから第二次予選プレイリスト・第三次そして本選の曲を聴けるようになっているのである。

勿論、全部聞くには月間有料会員にならないとだめだが、曲のさわりの30秒間だけを次々と試聴できるのである。(但し15分を限度として)

本で演奏者の演奏の仕方を表現されたのを、ほんの触りとはいえ、耳から聞けるのは素晴らしい。
だから、主人公たちが演奏したその場面で、ネットでその曲がどんな曲なのかを確かめるのである。

これでは早くは読み進めないけど、この本はサッと読むには勿体ないのである。

図書館のホームページで何人待ちか調べたら9人とあった。
待っている方、ごめんなさいね。
もう少し時間がかかるわ。
一次プレイリスト

本選はオーケストラとの演奏なので協奏曲である。
本選リスト


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