お経を聴きながら
お供えのお餅は買って来てあったし、お茶菓子はゆず入り干し柿と決まっているのでその点は大丈夫。
いつもなら掃除をしてくれる強い味方は、犬走りのコンクリートを打つのだとそちらへ行ってしまった。
おもちゃのようなお仏壇でも掃除をし、紅葉見物で買って来た打ち敷きを敷いたらちょっとはみられる。
義姉さんの掛け軸もかけると「お取越し」という雰囲気になるから不思議である。
床の間へ水仙や菊・菜の花でお花を立てたのだが菜の花がしおっとしている。
よく見たら水が入っていなかった。
「お取越しには、お仏壇の掃除とお磨きを行い、打ち敷きを掛けます。お勤めの時は朱蝋(赤の和ろうそく)を灯し、お正信偈と五十六億和讃を唱和します。お念珠・聖典・式章を用意してお待ちください」
と、1月の報恩講のPRもつけてハガキで案内が来ていた。
テーブルを脇に寄せ、3点セットをそれぞれ用意した。
掃除の最中、何か音楽を聴きながらと思った。
念珠を頂戴した正尊寺さんからダウンロードした正信偈があったとパソコンのスピーカーの音を大きくしながら、行譜と草譜の正信偈をBGMとした。
行譜でお勤めだとばかり思っていたら草譜で詠まれた。「え?」と思ったが質問はせずにおいた。
お寺様が帰られてしばらく後に「父さん、宇宙ステーションが見れるよ」と誘った。
以前の時と同じようにピッカリピッカリと光った物体が南西から東北へ行く。
「宇宙ステーションは瞬かないよ」と待っていたら北西方向から瞬かない光が動いて来た。
「今日本人は誰が乗っている?」
「だれか帰って来た記事を読んだ気がする」といい加減な返事。